リモート理事会に子連れで参加してみた話①:準備編

私は企業研究所に勤めています。普段は会社の仕事をしていますが、傍らで学会の理事も務めています。

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先日、リモート会議で学会の理事会がありました。今日から数日は、子連れで参加したリモート理事会について書きたいと思います。

 

そもそも学会の理事とは何か

学会の理事とは何かを話す前に、そもそも「学会とは何か」についてお話しします。

 

まず「大学」は皆さんご存知の通り、学びの場です。研究を通して教育をするのが大学です。

 

高校までは「答えのあることを学ぶ場」で、大学では「研究を通じて答えのないことを考える方法について学ぶ場」とよく言われます。東大の祝辞でもその話がありましたね。

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社会に出ると、答えのないことだらけです。理系・文系限らず、きっと多くの仕事がそうでしょう。自分のあたまで考えて、周りの人と議論して、創り上げていく必要があるのが「仕事」です。大学では、そこに通じるスキルを学びます。

 

答えのないことをやり方を考えながら切り開いていくのはそう簡単ではありません。他の大学の研究はもちろん参考にしなければならないし、そもそも複数の大学や企業で一緒にひとつの研究テーマに取り組んでいく場合もあります。

 

学会は、そんな研究の場・ディスカッションの場を提供し、情報や人をつなぐ場だと、私は思っています。日本国内の学会は、同じ分野の世界の学会と連携していて、世界のみんなで新しい技術について議論する国際会議などにも繋げます。こうして国内外の人と学んだり議論するなかで、自分自身がプレゼンする能力や、人と話す能力、人から学ぶこと、新しいものに対する見方や考え方を学んでいきます。

 

そして、学会の理事は、みんなが研究を持ち寄る場としてふさわしい場をつくるために、いろいろな仕掛けを作る役目を担います。例えば、国際会議の誘致とか、大きなイベントの企画とか。そういうことを通して、みんなが新しいことを持ち寄って議論する「場」を提供するための準備をするのが理事の仕事です。

 

私の所属する学会では、「国際会議誘致」に1名、「イベントの企画」に2名、という感じで、ひとつの仕事に対して1~3名ずつ理事が割り振られています。

 

「基本的な裁量はすべて担当理事がもちます。会社で言うと、事業部長か担当役員ぐらい気持ちで、自分の裁量でどんどん自分で決めて、どんどん進めてください。」

理事を引き受けた時に、前任の方から言われた言葉です。

 

理事会とは何をする場か

基本的な裁量はすべて担当理事にあるとはいえ、日常的にslackなどで周辺を担当する理事と相談しつつ決めていくわけですが、それでもやはりところどころで全員の理事の承認が欲しい場合や議論した上で決めたいことが出てきます。それを議論する場が理事会です。

 

理事会のメンバーは、学会の理事の人たち。

 

私の所属する学会の理事は、東大、東工大、阪大、京大などなどの大学の教授クラスの先生と、企業研究所のメンバーがちょうど半々ぐらいで構成されています。理事の年齢の幅は一番上から一番下までで15歳とか20歳とかだと思います。学会を持続させていくために、比較的若い世代も理事に加えていく方針のようで、私はペーペーのうちのひとりです(偉い先生に比べたら若いという意味で、一般的には決して若くない年齢ですが)。

 

理事会の開催時間

理事会は、とある平日の17:00-19:00に設定されました。議論したいことがある理事が事前に資料を作ってGoogle driveで共有します。

 

理事会の数日前。

事前に共有された資料と議題の一覧を見ると、とても2時間で決められる分量ではありませんでした。ひとつひとつがたしかに重要なことで、これは3時間コースだな・・・と一目でわかりました。普通にやっていては保育園のお迎えに間に合いません。

 

こういう時に我が家が良く使う手は「上の子はひとりでご飯を食べてもらい、下の子はママ仲間に代わりにお迎えしてもらって私の仕事が終わったらママ仲間の家に迎えに行く」なのですが、理事会がいったい何時に終わるのかが分からず「〇時に迎えに行くね」が明確に言えないことと、平日ど真ん中の開催だったことから、友達に預かってもらうのは気が引けて、子連れで理事会に参加することを決めました。

 

 

リモート理事会に子連れ参加(しかも制御しづらい未就学児)。

 

「子連れです」感は一切出さずにピリッとやりたい。

 

続きはまた明日書きます。