社会に出て活躍するということー①高校までの勉強と、社会に出てからの違い

先日、教育を専門としている方とお話しする機会があり、「社会に出て活躍できる人の特徴」について伺いました。

 

 

個人的には、「勉強ができる」と「社会で活躍できる」の間にはギャップがあるように思っていて、「勉強ができたからといって社会で活躍できる」わけでもなく、「勉強ができないからといって社会で活躍できない」わけでもないと、ずっと思ってきました。

 

もちろん「勉強もできて社会で活躍できる」人もいるわけで、そもそも「社会で活躍する」「大人になっても成長できる」ためにはどんな要素が必要なんだろうとモヤモヤとしていたわけです。

 

 

教育を専門としている方にいろいろ伺って、それに少し整理がついたように思ったので、今日から数日はその時の話を少し整理する形で書いていきたいと思います。

 

 

まずあらためて整理すると

  1. 勉強ができて、社会でも活躍できる
  2. 勉強はできるが、社会では活躍できない
  3. 勉強はできないが、社会で活躍できる
  4. 勉強はできないし、社会でも活躍できない

の4通りがあります。

 

ここで「社会で活躍できる」というのは、別にノーベル賞を取るようなすごい仕事をするとか、世界で活躍する事業家を目指すとか、そういう大きな話ではなく、「社会に出た時に自分で自分や家族が食べる分をきちんと稼いで、周囲を支えたり支えられたりしながら、自分自身が幸せだと思える」ぐらいの意味です。

 

なんだそのぐらいのことか、ともしかしたら思われるかもしれませんが、私自身は、自分自身が幸せだと思えれば良いと思っています。「社会で活躍」という言葉がもしかしたらあっていないのかもしれません。ここでは「社会に出て自分で稼いで、周囲を支えたり支えられたりしながら自分自身が幸せだと思える」ところをゴールとした話をしていきます。

 

 

昨日は

先日少しお話しする機会があった教育関係の方に聞いた「勉強嫌いの子どもの作り方」とそれに対する対処方法について書きたいと思います。

と予告したのですが、いきなりその話から始めると話しにくいので、

 

 

今日は予定を変更して、

 

なぜ

「勉強できる→社会で活躍できない」

「勉強できない→社会で活躍できる」

みたいなギャップが生じるのか?

 

について話したいと思います。

 

 

このギャップは、高校までの勉強と、大学や社会に出てからのことの性質の違いによって生じるものだと思います。

 

 

 

高校までの勉強と、大学や社会に出てからのことでの圧倒的な違いは、「そこに答えはあるのかどうか」です。

 

 

高校までの勉強は「答えのある勉強」です。

 

歴史には信じられている答えがあるし、国語は答えが選べるように選択肢がうまく設計されています。数学は解法が数通りしかない問題が出されるし、英語もネットスラングのような変わった表現は出題されず定型的な表現が確立している範囲から出題されます。生物も化学も物理も地学も、すでに明らかになっていることからの出題です。

 

ですから、そこには「たどり着くべき答え」があって、答えに向かって一直線に向かっていく方法を高校時代までは学んでいくわけです。

 

 

 

それは、大学生の教養までは続きます。

 

でも、研究室に配属された瞬間に景色が一変します。

 

 

 

梯子を外された感覚になる学生さんも少なくありません。

 

 

 

社会に出て仕事をされている方なら実感されている方も多いかもしれませんが、仕事のほとんどは「答えのないこと」です。やり方も決まっていなければ、方向性も実にざっくりとしか決まっていません。「売り上げを上げる」みたいなざっくりとした目標はありますが、どうやってそれを達成するかは売り場の人たちが考えるわけです。

 

 

「答えのある勉強」と「答えのないこと」とのギャップが、

  • 「勉強できる→社会で活躍できない」=答えのある勉強は得意だけど、答えのないことを考えられない
  • 「勉強できない→社会で活躍できる」=答えのある勉強は苦手だけど、答えのないことを生み出すのは得意

につながるのだと思います。

 

 

 

 

では、「答えのないこと」に向かうにはどんな能力が必要か?

 

 

カギとなるのは「自分の頭で考えることができる力(試行錯誤能力)」だと思っています。さらに言うと、たいていのことはひとりでは実現できないので、「周りを支えたり支えられたりして複数人でやっていける能力(社会性)」もあるといいと思います。

 

 

(ちなみに、私の言う「社会性」はかなりゆるいです。いろんなタイプの人がいますからね。ガツガツした社会性のある人は私はむしろ苦手なぐらいです。どんな人とでも仲良くするのは無理かもしれません。合う人同士でコミュニティを築いていけば十分だと思います。)

 

ではどうすれば「試行錯誤能力」と「社会性」が育つのか、逆にどうすればこのふたつが育たないのか、を、明日は書いていきたいと思います。

 

今日も読んでいただきありがとうございます。私自身も迷いの中の子育てです。たくさんコメントやアドバイスをいただいて、いつも助かっています。

にほんブログ村 子育てブログ ワーキングマザー育児へ

にほんブログ村 子育てブログ 小学校高学年の子(4、5、6年生)へ
にほんブログ村 子育てブログ 幼児育児へ