ここ数日は、高校生に向けて、勉強のことや大学選びについて書いています。
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今日は、ちょっと箸休めのような内容です。
月曜日からいくつか書いてきましたが、自分で書きながら「ちょっと強すぎる表現に聞こえているかもしれないので、明確に補足しておきたいな」と感じた結果の、今日のブログです。
娘の塾の先生が、「先生の言うことをまったく聞かない人は落ちる。だけど、先生の言うことを100%聞く人も落ちる」とよく言います。
「先生の言うことをまったく聞かない人は落ちる。だけど、先生の言うことを100%聞く人も落ちる」
この話、
- 先生の言うことをまったく聞かない人は落ちる
の部分よりも、
- 先生の言うことを100%聞く人も落ちる
の部分の方が重要です。
「え、先生の言うことを聞いているのに落ちるの?」と不思議に思われる方もいらっしゃるかもしれません。
中学受験や高校受験を経験された方なら実感として分かると思いますが、「世の中のオススメ」は、必ずしも「自分にとっても良いこと」とは限りません。
学校の先生も、塾の先生も、「良い」と信じたことを薦めてこられます。
でも、それは必ずしも「あなたに合った内容」だとは限らないのです。
私のブログでも、
- こんな風に勉強するといいよ とか
- こんな風に進路を決めるといいよ とか
あれこれ書いているわけですが、必ずしもみなさんに合った内容とは限らないので、ぜひ情報を手に入れたあとは、自分の頭でその内容を整理して、情報を取捨選択した上で、必要な部分だけを「行動」にうつしてください。
数日前に、「人が死なない防災」から学ぶことについて書きました。このブログの冒頭で、ハザードマップにまつわるとても悲しい現実についてご紹介させていただきました。
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この時にも書いたことですが、
この本は「防災」に留まらず「自分の頭で考えること」「主体的であること」がいかに重要かを考えさせてくれる一冊です。
勉強でも同じことですよね。
世の中にはいろいろな情報が溢れています。
たしかに情報は重要です。
でも、情報だけを信じていては、例えばハザードマップだけを信じていたら、取り返しがつかないことになってしまう。
大事なのは、情報を手に入れたその先に、自分でいかに考えて、自分に責任を持ち、自分がいかに行動するかということだと思います。
この「情報を手に入れた先に、自分で考えて、自分に責任を持ち、自分で行動する能力」は、中学、高校、大学、大学院、社会人と、進めば進むほど強く求められていく"力"です。
例えば、受験勉強に対する時間配分ひとつとってみても「自分で考える力」が求められます。
中学受験や高校受験と、大学受験との大きな違いは、「人によって受験科目が違う」点にあるからです。
受ける大学はもちろん、学科によっても、必要とされる科目が変わってきます。
国立の入試については、大学入学共通テストは基本的には主要教科すべて必要ではあるのですが、例えば「理科の中から何科目を選択しなければならないか」などの詳細については、受験する大学や学科ごとに異なります。また、二次試験にどのような傾斜配分をかけるかは各大学・学科で異なります。
私たちに与えられているのは平等に24時間です。
もちろん24時間ずっと勉強するわけにはいきません。頭は休めなければ、効率よく勉強するのは不可能ですから。
さらに、受験勉強はマラソンですから、長く頑張っていくためにも、休息をうまく取ることはとても重要です。
仮に、24時間のうち、例えば毎日の勉強時間が2時間だとします。その2時間を自分が何にあてるのかは、さまざまな情報をもとに、自分で考えて決める必要があります。
「こんな勉強するといいよ」とか、「あれもいいよ」とかいうのを全部やろうとしていたら、あっという間に貴重な2時間が終わってしまいます。
その「勉強」があなたに必要かどうかも分からないのに闇雲に勉強するわけにはいきません。
「2時間で足りなければ4時間に増やせば良い」などと言う人がいるかもしれません。
仮に4時間になったところで同じ話です。
あれはいい、これはいいというのを全部やっていては、あっという間に貴重な4時間が終わってしまいます。
私たちの時間は限られています。
部活もやりたい。友達とも遊びたい。音楽も聴きたい。漫画も読みたい。テレビも見たい。
勉強もしなきゃね。
そんなことをうまくこなしていくためには、「言われるがままに」勉強するのではなく、自分が信じたやり方で、自分なりに試行錯誤しながら取捨選択してやっていく必要があるのです。
一昨日書いた「定期テストを捨てる」話は、この取捨選択の一例ですね。
自分の貴重な勉強時間をどこにあてるかを考えたときに、定期テストを捨てるという選択肢も場合によってはありえるということです。
情報を奨める方も注意しなければなりません。
「絶対これやってね」が、その子にとって命取りとなることがあります。
先日も書きましたが、あらゆる選択肢を残しながら、最終的には本人の責任で本人が決めることで、本人が本人の責任の中で取捨選択できるようになっていくと思います。
情報を受け取る方としては、「いろいろ聞いたけど、今の自分には必要ないや」と思える勇気と、「それよりも、今の自分にはこちらが重要」と自分なりに考えられる賢さを持つ必要があります。
情報の発信者が、たとえ学校の先生であっても同じことです。塾の先生でも同じです。
「今の自分に必要なのは何か」を常によく考えながら、先生の話を聞いてください。
あくまでも一般論ですが、一年生の間は学校の勉強を精一杯やっていてもいいと思います。
いわゆる「受験勉強」と「学校の勉強」の二足の草鞋となっていくのは二年生になった頃からでしょう。
(これはあくまでも一般論なので、自分で状況見ながら考えて行動してください)
明日以降も高校生のみなさんに向けた話をもう少し続けます。私のブログの内容は100%信じるのではなく、自分に必要なところだけを心に留めながら読んでいただけると嬉しいです。
今日も読んでいただきありがとうございます。もうすぐ春休みというところも多いかもしれません。今日も良い一日にしていきましょう。