高校生科学技術チャレンジ「だんご虫のふんに防カビ効果」

すこし前ですが、12月15日に

「高校生科学技術チャレンジ 」

の表彰式が行われました。

 

文部科学大臣賞を受賞したのは、

オカダンゴムシのフンに常在するブレビバクテリウム属菌による揮発性抗カビ効果~ダンゴムシ研究11年目で掴んだ産業的・学術的可能性~」 

 

 

 

 

小学1年生の時に、だんご虫は丸くなるのにわらじ虫は丸くならない秘密を解き明かすためにだんご虫とわらじ虫を飼い始めた。

 

 4年生のとき、弟が飼い始めたナメクジのケースにすぐカビが生えることに気づいた。自分の飼育ケースには一度も生えたことがないのに。ミミズも飼って比較し、ダンゴムシとワラジムシの存在がカビを抑えていることを証明した。6年生で、カビを防いでいるのはふんだと特定。ふんを加熱すると効果がなくなることから、「中にいる微生物が鍵らしい」と推測した。

 

 中学に入ると、両親に頼み込んで無菌で実験できる装置を買ってもらった。ふんにいる細菌やカビの培養を繰り返す日々。高校1年になるまでに39種類の細菌を見つけ、うち13種類にカビの発生を抑える効果があることを発見した。特に「H4株」という細菌の防カビ効果は強力だった。どうやら何らかの揮発性物質を出しているらしい。

 

 

高校2年になった今年、島根大の設備を借りてH4株のDNAを調べ、この細菌が、これまでインド洋の深海でだけ見つかっていたブレビバクテリウム属の細菌だということを特定した。揮発性物質は、食品の香料として使われる3種類の硫黄化合物だということもわかった。 

 

小学校の時に自分で微生物が鍵ではないかと予測して

中学に入って無菌で実験できる装置を買ってもらって実験して

高校生になって島根大学の施設をかりてDNAを調べた

 

もうなんか、涙が出ます。

 

中学生が無菌で実験できる装置の説明書を読んでいる様子や、

装置の使い方を大学生に習っている様子や

なかなか装置の使い方になれない様子が想像できて。

 

受験だ受験だといって勉強してきて

いったい自分は何のために勉強したんだろ??

となってしまう学生さんも多い中で

「知ることって楽しいことだよね」と分かって育ったこういう子どもが

本当に増えてほしいなと心から思います。