三冠王の謙虚さ

週末、将棋の棋聖戦(きせいせん)の第2局がありました。私は将棋はまったく詳しくないので細かいことは分かりませんが、△31銀というこれまでの定石を完全に覆す手を打ったり、「まるで素人のような意外な手」を打ったり、あれこれして、藤井七段が勝ったそうです。

 

棋聖戦とは、タイトル戦(竜王戦名人戦叡王戦王位戦王座戦棋王戦・王将戦棋聖戦)のうちのひとつで、5局中3局かった方がタイトルを獲得する将棋の大きな試合です(*1)。第一局は16連続王手を切り抜けて藤井七段がからくも勝利(*2)、第二局も藤井聡太七段が勝ち、最年少でのタイトル獲得に王手をかけたということで、話題になっています。

 

今日ご紹介したいのは、藤井七段の対戦相手である渡辺棋聖のブログです。渡辺棋聖は、現在、三冠王で最強の棋士と言われているすごい方です。その方の第二局の振り返りブログがこちら。

blog.goo.ne.jp

△31銀は全く浮かんでいませんでしたが、受け一方の手なので、他の手が上手くいかないから選んだ手なんだろうというのが第一感でした。50分、58分、29分、23分という時間の使い方と△31銀という手の感触からは先手がいいだろう、と。
5分くらい眺めたところでは▲79玉で互角はある、▲25銀で決まってたりしないかな、と思ってましたが、読み進めていくうちに▲79玉△46歩は少し悪いのか、▲25銀は△46桂で負けだ、となって28分考えて▲79玉とした時点では「形勢は悪いけど持ち時間の差でひと勝負」という気持ちでした。

 

△87歩と垂らされたところで「あれ、全然粘れない」となって、あと数手指したら、もう大差になっていました。
感想戦では△31銀の場面は控室でも先手の代案無しということでしたし、控室でも同じように意表を突かれたと聞いて、そりゃそうだよなと納得したんですが、いつ不利になったのか分からないまま、気が付いたら敗勢、という将棋でした。

棋聖戦は0-2、名人戦は1-2という厳しい状況で7月を迎えますが、巻き返せるように頑張りたいと思います。

 

この文章を読んで一番に思ったことは、

  • 自分の置かれた状況の分析が適格で、ものすごく謙虚

ということです。

 

「昨日もよく眠れて体調も良かったのですが」と将棋の後の感想でもおっしゃっていました。「たまたま自分の体調が悪かっただけ」などという言い訳はいっさいなく、「そりゃそうだよなと納得」する謙虚さと素直さに、底知れぬ強さを感じました。もう一度書きますが、渡辺棋聖三冠王なのです。それなのにこの淡々とした謙虚さ。強いはずです。もちろん、藤井七段も計り知れないほどの努力をされていらっしゃるのでしょう。強い人はすごいです。

 

謙虚さって、何かを学ぶ上でとても大切なことだと思います。いい中学に入った、いい高校に入った、いい大学に入った、いい会社に入った、そういう過程で謙虚さを失ってしまったら、自分自身の成長を邪魔してしまうように思います。

 

大人が学ぶ姿勢を見せて行けばいいのかなぁ。今日も試行錯誤の日々です。

 

*1 棋聖戦 (将棋) - Wikipedia

*2 解説棋士「危ないを極めている」渡辺明棋聖の16連続王手をかわし続けた藤井聡太七段の“DEAD or ALIVE”詰将棋で培った生命力(ABEMA TIMES) - Yahoo!ニュース

  

今日も読んでいただきありがとうございます。謙虚さを大切にして今日も一日がんばりましょう。

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