私は先週の土曜日の夜から、子どもは日曜日の朝から「ちはやふる」を読み始めました。1週間で私は19巻、子どもは12巻まで読み終わりました。「やることが全部終わったら読んでいい」という約束になっていて、平日も少しずつ読み進めています。
夫は無類の漫画好きで、あらゆる漫画を読んでいます。学校の休校が突然決まった週末に「平日、暇だったら漫画でも読んだら?」と、一番に出してきてくれたのが「ちはやふる」でした。私も読んでみて、子どもに読ませたかった意味がよくわかりました。
今日は「ちはやふるから学んだこと」の3日目です。
かるたで全国を目指すとき、その活躍の方法はいろいろあります。かるたが強い人だけでなく、相手のことを分析する力や、これまでのデータをコツコツまとめることができる力を持っている人も必要です。
努力派で勉強も一生懸命な「机くん」はそういうタイプです。
机くんは矢面に立ってる
自分がかならず瑞沢を日本一にしてみせるってあのノートが言ってる
(ちはやふるより引用)
表には出ないので、理解されにくい役割ではあります。「みんなが表に出たい」とみんなが思う中で、自分が表に出るよりもこういうサポートをする方がゴールが高くなると、自分の活躍の方法をきちんと知っている人です。
僕を助けるのは僕のデータ
みんなのことも助ける かならず
(ちはやふるより引用)
ひとりひとり得意なことがそれぞれ違っていて、それをみんなが持ち合うからこそさらに強い力になる。だからこそチームで戦う意味がある。
ちはやふるは教えてくれます。
~~~
ちょっと話がそれますが、
ちはやふるに出てくる人は、だいたいみんな個性的です。個性的だからこそ、かるたにあんなに情熱を燃やせるのでしょう。
私は企業研究所に勤めていて、普段から大学の先生ともよくやりとりをします。大学の先生や企業研究所に勤める人なんて、だいたいは「ちょっと変わった人」です。でも、だからこそ、その分野で世界と戦える人になれるし、解けない問題に何年も立ち向かっていける人でいられるのだと思います。
でも、そういう個性的な人は、小学校や中学校ではとても困った体験をもつのではないかと思います。残念ですが「ちょっと変わっている」と生きづらいのが今の日本です。
私が子どもの時代には「女なのに理系」というだけで、マイノリティでした。
私は国立の教育大附属の小中学校に通っていました。個々を大切にしてくれる学校だったので、私自身が小中学校の時に「ちょっと変わっていて困ったこと」を経験したことはありません。でも、子どもができて、公立の小学校に入れて初めて、「ふつうの枠にはめたがる先生に、ちょっと変わった子があたるととても大変」ということを知りました。頑張ってもなれない「ふつう」を目指さなくてはならないのか、私たちはちょっと変わったままではいけないのか、とても悩んでいました。
でも、ちはやふるに出てくる人は、だいたいみんな個性的です。かるたにあんなに情熱を燃やせるのです。個性的でなければやっていけないのだと思います。
「これでいいんだ。変わってていいんだ。」
ちはやふるには勇気をもらえます。
ちょっと変わっている自覚があるかたもないかたにも、ぜひ。
紙の本はこちらから
Kindle版はこちらです